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『僕がワイナリーをつくった理由』落 希一郎 著

「あなぐまさんの読書ブログ」管理人のPantonです。

本日ご紹介する本は、落 希一郎著『僕がワイナリーをつくった理由』です。

「少量生産・少量消費」。本物のワインを日本で作りたい。著者である落 希一郎さんが日本国内に本物のワイナリー「カーブドッチ」を設立するまでのストーリーです。読了後、カーブドッチでワインが飲みたくなること間違いなしです。

どんな作品?

この本には、著者の落 希一郎さんが「日本で本物のワインを造りたい」という思いから一念発起し、新潟県に設立した「カーブドッチ」というワイナリーをつくりるまでのストーリーと、今後の日本ワインへの篤い思いが綴られています。もともとサラリーマン(ワイン関係のお仕事に従事)であった落さんが醸造家、そして経営者として独立し、どのようにしてカーブドッチを作り上げたのかについて、実体験を交えてとても分かりやすく細かく書かれています。独立を決意した時点で、44歳、手持ち資金は200万円という状況に加え、当時はまだ聞きなれなかったであろう「少量生産・少量消費」「良いモノを必要な分だけ」という考え方をコンセプトとするワイナリーをどのようにビジネスとして成り立たせたのでしょうか。また、海外における本物のワイン(文化)についても勉強になる本となっています。

こんな方におすすめ!

おすすめ!

・ワインが好きな方、ワインに興味がある方

・本物のワイン造りに挑戦してみたい方

・いつか、こだわりを持ったお仕事をしてみたいと考えている方

・お仕事で独立を考えている方

読んだきっかけ

お酒を飲むことが好きなのですが、私は量が飲めないため少量を味わって飲めるワインを好んでよく飲んでいます。ある日、ワインの勉強をしてみたいと思い立ち、本屋さんでこの本を見つけました。ワインの造り手さんの視点はまったく持ち合わせていなかったため、初めて知ることが多く一気に読んでしまいました。

感想

「本物をつくる」という事は、本当に大変なことなんだなと改めて痛感しました。ワイン造りとは、まさに一生をかけて取り組む価値のある仕事なんだとなと、落さんは教えてくれています。妥協を許さないワイン造りへの姿勢と、ビジネスとして成功させるための見えない努力があるのだなと。ヨーロッパのワイナリーに家族経営が多い理由も良くわかりました。そして、本を読み終える前から、そんなワインへの深い情熱を持った落さんが作ったワイナリー「カーブドッチ」に行ってみたい、いや、必ず行こうと決心しました。本の中には、カーブドッチのワイン畑、ワイン蔵、そして隣接するレストランや宿泊施設など魅力的な写真も多く掲載されています。「こんな素敵な場所で、静かにゆっくりと本物のワインを飲んでみたい。」素直にそう思うことができました。

まとめ

この本を読み、今までなんとなく飲んでいたワインに対して、「どんな場所で、どんな人達が、どれほど手間暇をかけて造ってくれたのかな」と考えるようになりました。

「少量生産・少量消費」「良いモノを必要な分だけ」とてもシンプルですが、日本国内で実現するには相当なご苦労があり、それを上回るワインへの情熱を持っていた落さんと、この考えに共鳴した関係者の皆様の出会いがありこの素敵なワイナリーがあるのだなと感動しました。

また、落さんのすごいところは、自身のワイナリーの成功だけに留まらず、ワインという「文化」を地域に根付かせて良いモノはみんなで高めようという精神をもっているところだと思います。

あ~、ワインが飲みたい。それでは今日はこの辺で、「あなぐまさんの読書ブログ」をお読みいただきありがとうございました。

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